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チームの特徴 コンボ球団コンボ 投手起用例先発ローテ リリーフ陣 オーダー例ジグザグ両キラー型 ジグザグ猛打の助っ人トリオ型 作戦スキル チームの特徴 純正リーグでの強さは中~上位クラス。 打線は坂口・後藤・李大浩、投手は金子・寺原が中心となる。 投手は先発は先発コンボ持ちの金子・寺原をはじめ、木佐貫や西など 先発候補が多いものの、平野・岸田のリレーを繋ぐまでのリリーフ陣に 若干不安が見られる。 ジグザグ打線を組みやすいのも特徴 コンボ 球団コンボ コンボ名 発動条件 効果 【BS】猛牛魂 1軍選手全てにオリックスの選手 全選手の走力、打撃、守備がアップ投手のスタミナ、制球力がアップ 【BS】いてまえ打線 スタメン野手全てにオリックスの選手 先発メンバー全員のミート力、長打力アップ 【BS】1・2番コンビ 1・2番に坂口(01)、大引(01)(順不同) ミート力がアップ 1・2番に坂口(02)、赤田(02)(順不同) 1・2番に坂口(04)、森山(04)(順不同) 1・2番に坂口(06)、田口(07)(順不同) 【BS】1・2・3番トリオ 1番に坂口(08)、2番に大引(09)、3番に後藤(09) 【BS】上位打線トリオ 1~5番に坂口(08)、大引(08)、後藤(08)(順不同) 【BS】クリーンナップコンビ 3~5番に後藤(03)、T‐岡田(03)(順不同) 長打・ミート力アップ。コンビとトリオは同時に発動。 3~5番にバルディリス(05)、T-岡田(07)(順不同) 3~5番に後藤(09)、李大浩(10)(順不同) 【BS】クリーンナップトリオ 3~5番に後藤(03)、カブレラ(04)、T‐岡田(03)(順不同) 長打力がアップ 3~5番に後藤(08)、バルディリス(08)、T‐岡田(07)(順不同) 【BS】脅威の下位打線コンビ 6~9番に北川(03)、バルディリス(03)(順不同) ミート力がアップ 6~9番にカラバイヨ(04)、バルディリス(03)(順不同) 6~9番に北川(05)、バルディリス(05)(順不同) 【BS】猛牛の主役 3~5番に後藤(11)、T-岡田(12) 【BS】二遊間コンビ 二塁手に後藤(09)、遊撃手に大引(09) 【BS】俊足外野陣 外野手に坂口(06)、駿太(06)、森山(06) 【BS】追憶のシドニー スタメンに李承燁(06)、鈴木(05) 【BS】ベテランコンビ スタメンに大村(01)、北川(01) 【BS】ベテラン出戻りコンビ スタメンに大村(01)、田口(02) 【BS】なにわのベテランコンビ スタメンに田口(07)、北川(07) ミート力がアップ 【BS】一発トリオ スタメンに李大浩(10)、T-岡田(10)、バルディリス(10) 【BS】猛打の助っ人トリオ スタメンに李大浩(10)、バルディリス(10)、スケールズ(11) 【BS】社会人トリオ 一軍に川端(12)、宮崎(12)、縞田(12) 【BS】終盤のミラクルコンビ 1軍野手に後藤(08)、赤田(08) 【BS】ニュースターコンビ 先発に金子(01)、スタメンにT-岡田(01) 【BS】黄金世代の苦労人コンビ 先発に木佐貫(02)、スタメンに赤田(02) 【BS】韓流スターコンビ 先発に朴贊浩(06)、スタメンに李承燁(06) 【BS】なにわのTコンビ 1軍投手に阿南(03)、1軍野手にT‐岡田(01) 【BS】なにわカルテット 1軍投手に岸田(05)、1軍野手にT‐岡田(05)、大引(05)、山崎(05) 【BS】強力援護 先発にマエストリ(12)、スタメンにT-岡田(12) 【BS】黄金バッテリー 先発に金子(02)、捕手に日高(02) 制球力がアップ 先発に金子(05)、捕手に日高(05) 先発に金子(08)、捕手に鈴木郁(05) 先発に金子(09)、捕手に鈴木郁(09) 【BS】近未来の黄金バッテリー 先発に西(07)、捕手に伊藤(07) 投手は制球力、野手は守備力アップ 【BS】必勝バッテリー 1軍投手に中山(09)、捕手に伊藤(P03) 【BS】右腕三本柱 先発に金子(01)、木佐貫(02)、近藤(02) 【BS】先発右腕コンビ 先発に金子(04)、木佐貫(04) 【BS】新人王コンビ 先発に小松(04)、木佐貫(04) 【BS】助っ人コンビ 先発にフィガロ(06)、マクレーン(06) 【BS】先発右腕カルテット 先発に金子(05)、朴(06)、木佐貫(06)、寺原(06) 変化球が強力に 【BS】ダブルエース 先発に寺原(08)、金子(08) 【BS】先発三人衆 先発に寺原(08)、金子(09)、中山(09) 【BS】先発カルテット 先発に西(10)、寺原(10)、フィガロ(10)、マクレーン(10) 【BS】左右の先発コンビ 先発に金子(09)、井川(11) 【Bs】光る右腕 先発に西(10)、寺原(12) 【BS】新中継ぎ左腕コンビ 中継ぎに古川(02)、阿南(03) 球威がアップ 【BS】必勝リレー セットアッパーに平野(05)、抑えに岸田(05) 球威がアップ 先発にフィガロ(07)、抑えに岸田(07) セットアッパーに平野(09)、抑えに岸田(09) 【BS】躍動ニューヒーロー マスコットにバファローブル(08)を登録 【BS】ハツラツ笑顔 マスコットにバファローブル(12)を登録 投手起用例 先発ローテ 選手名 弾数 金子 千尋 08ST 寺原 隼人 08SS 木佐貫 洋 11GR マクレーン 06NW フィガロ 07ST,06NW マエストリ 12NB 西 勇輝 07GR,10ST 中山 慎也 09ST 井川 慶 11NW 朴賛浩 06SS 金子と寺原は確定。 09金子がマシになったので中山の調子次第で08と09を使い分ける。 白の癖にフィガロマクレーンの助っ人コンビは十分ローテを任せられる。 リリーフ陣 選手名 弾数 ミンチェ 09NB 香月良太 03NB,08NB,12NB 西 勇輝 10ST 小松 聖 12NB 菊地原 毅 01NB 加藤 大輔 01NB 平野 佳寿 09ST,11SS 岸田 護 09NB,11ST 岸田・平野以外は(悪い意味で)誰でもいいかもしれない。 岸田・平野は勝利の方程式+必勝リレーのつく09がおすすめ。 オーダー例 ジグザグ両キラー型 順 守 選手名 弾数 1 中 坂口 智隆 08GR 2 遊 大引 啓次 08NW,09ST 3 二 後藤 光尊 08ST,09SS 4 一 李 大浩 10SS 5 左 T-岡田 12SS 6 DH カブレラ 04ST 7 右 大村 直之 02ST 8 三 バルディリス 10ST 9 捕 日高 剛 02ST 08坂口,09大引,09後藤で【Bs】1・2・3番トリオ、09後藤と10李大浩で【Bs】クリーンナップコンビ、 坂口後藤カブレラ李大浩T-岡田で右投手キラー、坂口後藤カブレラ大村で左投手キラーが発動と非常に無駄がない。 シルエットの大村を使いたくない場合は左投手キラーが消えるが駿太赤田などの左打ちの外野手を使おう。 ジグザグ猛打の助っ人トリオ型 順 守 選手名 弾数 1 中 坂口 智隆 08GR 2 遊 大引 啓次 09ST,08NW 3 二 後藤 光尊 09SS,08ST 4 一 李 大浩 10SS 5 DH T-岡田 12SS 6 三 バルディリス 10ST 7 左 スケールズ 11NB 8 右 川端 崇義 12ST 9 捕 日高 剛 02ST 6番までは基本的に固定。ライトは自分の好みで。 スケールズが両打ちのため打順を入れ替えれば左右どっちでもジグザグ打線が成立する。 作戦スキル ドクターK(投球タイプ1) 平野11SS 信頼関係(投球タイプ4) 木佐貫11GR 直球派(投球タイプ2) 岸田11ST 一球入魂(投手意識5) 平野11SS 打者集中↑5(投手意識5) 寺原12GR 積極打法(狙い球1) 後藤11ST 特大弾(スイング1) T-岡田12SS,李大浩12ST 名前 コメント
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開催日:2010年02月20日 会場:パシフィコ横浜 国立大ホール 出演者 阿澄佳奈 水橋かおり 後藤邑子 新谷良子 松来未祐 原田ひとみ 小見川千明 marble チョー 蒼樹うめ 司会 吉田尚記(ニッポン放送アナウンサー) セットリスト できるかなって☆☆☆ / 阿澄、水橋、後藤、新谷 さくらさくら咲く~あの日君を待つ 空と同じで~ / marble ?でわっしょい / 阿澄、水橋、後藤、新谷 流星レコード / marble おとこのこ&おんなのこパズル / 阿澄、チョー スケッチスイッチ / 阿澄、水橋、後藤、新谷 芽生えドライブ / marble ひだまりランド・ゴーランド / 出演者全員 アンコール さくらさくら咲く~あの日君を待つ 空と同じで~ / marble、蒼樹うめ できるかなって☆☆☆ / 出演者全員 ダブルアンコール ゴミ収集車の歌 / チョー スケッチスイッチ×☆☆☆ / 出演者全員
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テーブルの分類 名称 別名 判断基準 定義内容 リソース系 マスタ(系) 「~名」といえるか ビジネスを行う上で必要な資産データを保持するテーブル。台帳的ともいえる。 イベント系 トランザクション(系) 「~する」といえるか「~日」といえるか 行為の記録データを保持するテーブル。 正規化 まずは、各正規化の説明 非正規形 全く正規化が行われていない状態のテーブル。 第1正規形 非正規形のテーブルに対して以下のことを行ったもの。1.テーブルに主キーを設定2.繰り返し現れる列を別のテーブルに分離3.導出列(他の列同士の演算によって算出できるなど)を削除 第2正規形 複合主キーを構成する1つの列のみの値によって、決まる列は、別テーブルに分割する。※難しくいうと、第1正規形から部分関数従属性を取り除くこと。 第3正規形 主キーとなる列以外の値によって、他の非主キー列の値が決まることがないようにテーブルを分割した状態のこと。※難しくいうと、第2正規形から推移関数従属性を取り除くこと。 関数従属性 ある属性Aの値が決まるとき、属性Bが一意に決まることをいう。「A→B」と表記。 移関数従属性 ある属性Aが決まると属性Bが決まり、その結果属性Cが決まるという関係。「A→B→C」と表記。(ただしB→Aは不成立) 正規化の例1 非正規形のテーブル 表の1レコードが、「受注番号」を主キーとして、こんなふうにレイアウトされているとする。 受注番号 得意先番号 得意先名 担当営業番号 担当営業名 商品番号1 商品名1 単価1 数量1 金額1 商品番号2 商品名2 単価2 数量2 金額2 1レコード中に「商品明細」が繰り返し存在する。(明細「商品番号・商品名・単価・数量・金額」が、一つのレコードの中に繰り返し存在している。) このような繰り返し項目は、別のテーブルに分離するとともに導出項目を削除。 第1正規形のテーブル 受注番号 得意先番号 得意先名 担当営業番号 担当営業名 分割した結果、つぎのテーブルの主キーは、[受注番号,商品番号]の複合主キーとなる。 受注番号 商品番号 商品名 単価 数量 このうち、商品名と単価は、複合主キーの商品番号によってのみ決定される([商品番号]→[商品名]、[商品番号]→[単価])ので、別テーブルとする。 第2正規形のテーブル 受注番号 得意先番号 得意先名 担当営業番号 担当営業名 [得意先番号]→[得意先名]、 [担当営業番号]→[担当営業名]なので、別テーブルとする 受注番号 商品番号 数量 商品番号 商品名 単価 第3正規形のテーブル 第3正規形にすると以下のようになる。 受注番号 得意先番号 担当営業番号 得意先番号 得意先名 担当営業番号 担当営業名 受注番号 商品番号 数量 商品番号 商品名 単価 正規化の例2(データ付かつ少し変かも) 非正規形のテーブル 生徒 中学 教室 科目 先生 太郎 東中 東教室 国語,社会,数学 近藤先生(国語),桐山先生(社会),後藤先生(数学) 花子 西中 西教室 英語,社会,数学 立川先生(英語),桐山先生(社会),太田先生(数学) 一郎 東中 東教室 数学 後藤先生(数学) 生徒名は、一意である前提とすると、生徒名がキー項目となる。 また繰り返しを排除することで次の形になる。 第1正規形のテーブル この結果、主キーは[生徒,科目]の複合主キーとなる。 生徒 中学 教室 科目 先生 太郎 東中 東教室 国語 近藤先生 太郎 東中 東教室 社会 桐山先生 太郎 東中 東教室 数学 後藤先生 花子 西中 西教室 英語 立川先生 花子 西中 西教室 社会 桐山先生 花子 西中 西教室 数学 後藤先生 一郎 東中 東教室 数学 後藤先生 このうち、中学は、複合主キーの生徒によってのみ決定される([生徒]→[中学])ので、別テーブルとする。 このときに教室もあわせて移動させないと後でおかしくなるが、それを説明するのが難しい 第2正規形のテーブル 生徒 科目 先生 太郎 国語 近藤先生 太郎 社会 桐山先生 太郎 数学 後藤先生 花子 英語 立川先生 花子 社会 桐山先生 花子 数学 後藤先生 一郎 数学 後藤先生 生徒 中学 教室 太郎 東中 東教室 太郎 東中 東教室 太郎 東中 東教室 花子 西中 西教室 花子 西中 西教室 花子 西中 西教室 一郎 東中 東教室 この状態だと、中学により教室は決定される([中学]→[教室])ので、別テーブルとする。 第3正規形のテーブル 生徒 科目 先生 太郎 国語 近藤先生 太郎 社会 桐山先生 太郎 数学 後藤先生 花子 英語 立川先生 花子 社会 桐山先生 花子 数学 後藤先生 一郎 数学 後藤先生 生徒 中学 太郎 東中 花子 西中 一郎 東中 中学 教室 東中 東教室 西中 西教室
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2010年青波復刻 5/30(vsヤクルト)実施 BW式応援 コールは日本人「○○ ○○ かっとばせ○○」、外国人「○○ ○○ Go Go Let s Go ○○」 イニング開始は三三七を3回(7回と最終回は1拍子、1回裏のみ三三七の前にファンファーレ有) ヒット・出塁・バント・盗塁・進塁などは現行のBW四球テーマ(ようやった ようやった ホンマにお前はようやった) 得点時は現行BW四球テーマ→野球拳 ホームラン時はファンファーレ→野球拳 応援歌に入る時は「ピー(笛)、ドンドンドン」から コール時のテンポは一定 勝利時はファンファーレ→現行BW四球テーマ→万歳三唱 設定曲 福良→後藤鮮やかに放て 勝利の一打 飛ばせここで決めてやれ 行くぞ後藤[後藤 後藤 かっとばせ後藤]/3コールや連続コールは光尊ではなく「後藤」 勝呂→山崎浩意地で打ち捲れ 守備で魅せてやれ 足で掻き回せ 燃えろ男浩司 柴原→赤田白球を 全力で叩け 力の限りに 遠くへ飛ばせ イチロー→坂口(グッチコール3回)走れ疾風のように 全速力で 砂塵巻き上げて 走れ坂口 小川→大引1.蒼い波が舞う 光を放ち 熱い血を燃やし 戦え大引2.打つぞ大引 狙い打ち 勝利信じて それ行け大引 中嶋→北川お前のパワーを その手に託して 飛ばせ場外アーチ ニール→バルディリス火を噴くようなライナー 気迫の一打 炸裂するパワー 飛ばせアーロム DJ→喜田剛豪快なバッティング 行け我らの喜田剛 会心の一撃で フェンスオーバー 高田→鈴木守るんだ走るんだ 奇跡を起こせ 打てば闘志燃やす 根性郁洋 大島→荒金気合いで決めるぜ鋭い バッティング 俊足エンジン全開 塁を奪うぜ 藤井→T-岡田男の底力を 見せろよ岡田 期待に応えて 頼むぞ一発 日高パワースイングに 気迫込めて 飛ばせ飛ばせ どこまでも 塩崎神戸の夢をかけて 青い空をめがけ そして狙いはひとつだ 星をつかめ 田口空を駆け抜ける 稲妻のような 度肝を抜く一撃飛ばせ それ打て田口 相川この一打に賭ける 若武者相川 技の見せ所 一撃さぁ飛ばせ BWメイン→その他(森山など)港町神戸に 嵐を巻きおこせ 勝利を呼ぶ一打 ここでドカンと チャンステーマ今だ打線爆発だ 一打バット命込め 勝利目指し【ワッショイ ワッショイ】快進撃へ突っ走れ[いけいけ それ行け○○] スタメン- 1中坂口 2右赤田 3二後藤 BW 4一T-岡田 5DH北川 6左田口 BW 95.96V戦士 7捕日高 BW 96年は新人 8三一輝 BW 最終年入団 9遊大引 P山本
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目次 第14話「Moonlight night~月夜の晩だよ~」 第15話「ボーイフレンド」 第16話「HEY!未来」 第17話「ペイント イット ゴールド」 第18話「Take off is now」 第19話「Mr.Moonlight~愛のビックバンド~」 第20話「大切」 第21話「すべては愛の力」 第22話「私がいて 君がいる」 第23話「Fly away」 第24話「シャイニングバタフライ」 第25話「その出会いのために」 第26話「READY! KICK OFF!!」 第27話「まじですかスカ!」 第28話「LIKE A GAME」 第29話「宝石」 第30話「月色の光」 暁の戦隊夏休みこどもスペシャル『乙女のタイミング』 暁の戦隊夏休みこどもスペシャル「恋愛レボリューション21」 第14話「Moonlight night~月夜の晩だよ~」 …何じゃ、この二人の動き。 まるで敵を相手にダンスしとるみたいじゃ 体力温存のために地下鉄で黒崎記念病院を目指していた愛たち香音奪還チームは、目的地の二つ前の駅のホームで警官に発見された。 ドアが閉まる直前に飛び降りて、地上へと向かった三人はパワードスーツを着用した警視庁特殊部隊の歓迎を受ける。 傷の癒えきっていない里保を真ん中に挟んだ愛と里沙は、ぐるぐる回りながらパワードスーツの部隊と激突する。 鉄の塊に弾き飛ばされながら、回り込む。 鉄の鎧の動きを読みながら、翻弄する。 愛たちの奔放な動きについていけない特殊部隊はお互いを攻撃しあい、同士打ちで倒れていく。 「何故、止めを刺さん。 放っておいたらまた追っかけてっくるぞ」 「今はあんたの友達を助けることが最優先だから! それにこの連中だって上の命令で仕方なく動いてるだけだし」 「しかし…」 不満そうな里保に里沙がかつて所属していたMの隊規を教えた。 “我らの拳は明けの明星、闇を照らし悪を打ち砕く。 我らの拳は正義の鉄槌、守るべきものある限り決して開かれることはない” 「人間には善にも悪にもなりうる無限の可能性がある。 戦う意志を失った持たない相手への攻撃はただの暴力に過ぎない。 もし再び戦う意志を見せたならば、その時は打ち砕く」 …そんな悠長なことを言うておったら、味方が傷つくばかりじゃ 突然、愛の動きが鈍った。 入院していたブランクはやはり身体にこたえるようだ。 「しばらく、かわります。 傷は治りきってませんけど、あなた達よりも若いし」 次回、暁の戦隊 第14話「Moonlight night~月夜の晩だよ~」 鎧をはずし、鋭く舞いながら里保は守る重さ、守られる強さを体感していた。 そんな里保の頭上で月が輝いている。 ◇ ◇ ◇ 第15話「ボーイフレンド」 …くそっ、やばいぜ 喫茶リゾナントを包囲しているディフェンダー・オブ・ザ・フラッグの隊長、若本は焦っていた。 喫茶店を襲ってガキをさらってくるだけの簡単な仕事の筈だったのに、もう一時間以上も膠着状態が続いているのだ。 視界を塞ぐ突風を掻い潜って、建物に手をかけた途端感電する隊員たち。 街の守護者を名乗ってはいるが、元々は都知事黒崎が施行した暴力団対策条例で行き場を失った無法の徒の集団だ。 しくじったら自分の体でケジメを取らされてしまう。 暗然とした面持ちで小指を撫でていた若本は、幼稚園児ぐらいの少年に反感の込もった視線で見られていることに気づく。 …ちっ、交通封鎖は行っているはずだがな。 待てよこのガキは近所に住んでやがるのか。 だったら使えるな… 「夜中にお部屋を抜け出すなんていけないボクちゃんでちゅねぇ~」 言葉巧みに少年を捕まえると、喫茶店の中にいる人間に呼びかけた。 「大人しく、扉を開けて俺たちを中に入れてもらおうか。 さもないとこのガキがどうなっても知らないぞ」 ドア越しに中の狼狽が伝わってくる。 「わかっちゃいないなあいつらは。 俺たちに逆らったところで敵いっこねえってことが」 軽口を叩きながら隊員の方を見やった若本は、大半の隊員の足元が凍結しているのを目の当たりにした。 「ああ、テメーはわかっちゃいない。 アタシの大事なボーイフレンドに手を上げる罪の重さをテメーはわかっちゃいねえ」 次回、暁の戦隊 第15話「ボーイフレンド」 イィーッと奇声を上げながら黒の戦闘員たちが凍結を免れた隊員に襲いかかっていく。 若本の手から逃れた少年の頭を撫でながら、氷の魔女は断罪する。 「さあっ、街の守護者の隊長さんよ。 テメーの罪を数えな!!」 ◇ ◇ ◇ 第16話「HEY!未来」 「魔女だあ~。 こいつは魔女だ。 そしてこの喫茶店の連中は魔女の仲間だ」 藤本美貴の魔術とダークネス戦闘員の攻撃で大半の隊員を倒されたディフェンダー・オブ・ザ・フラッグの隊長、若本が叫んでいた。 交通封鎖が解け、集まりだした野次馬の中からそれに呼応する声が。 美貴たちの手を逃れたディフェンダーの隊員たちが、近辺の民家から調達した衣服を身に付け、町の住人を装って若本の扇動を助けている。 「そうだ、俺も見たぞ。 その魔女があの喫茶店から出てくるのを」 「許せねえな。 ディフェンダーのみんながあんなにひどい目に」 「きっとあの喫茶店が魔女のアジトなんだ」 「いつも街の治安を守ってくれているヒーローを今日は俺たちが守るんだ」 たくみなアジテートに色めき立つ町の人々。 この事態を引き起こした張本人の藤本美貴はというと不穏な成り行きをニヤニヤしながら見守っている。 「こんな喫茶店なんか叩き壊してしまえ」 街の住人を装ったディフェンダーの隊員がリゾナントに迫ろうとした時、立ちはだかる影が。 間賀時男 ― 喫茶リゾナントの常連客にして女の太腿の違いがわかる男だ。 ディフェンダーの隊長、若本が子供に危害を加えようとしたところを魔女が助けに入ったのだという事実を告げて自制を訴える間賀。 しかし住人を装った隊員や血気に逸る町の人々は間賀に手を上げようとする。 今度、その手を握って制止したのは、リゾナントの常連客であるタクシーの運転手だ。 「今夜は商売にならないから、この店で夕食を取って上がりにしようと思ってたら、何の騒ぎなんですか一体」 運転手はパジャマ姿の住人の中にディフェンダーの隊員と同じ制式ブーツを履いている者が多数いることを指摘した。 次回、暁の戦隊 第16話「HEY!未来」 「この街は私たちを育ててくれました。 この街で子供たちも未来に向かって育ってゆくんです。 そんな大切な場所で一時の感情に走ってはいけない」 間賀の言葉で真実に触れた町の住人たちは、ディフェンダーの隊員たちを取り押さえた。 その様子を見届けてから間賀は腰を抜かした。 そんな間賀のPCには女性の太腿の画像データが7GBばかり。 女の太腿にはだらしないが、為すべき時に為すべきことをする気概を持つ。 間賀とは要するにそういう男だ。 ◇ ◇ ◇ 第17話「ペイント イット ゴールド」 愛たち香音救出チームの潜入を助けるべく陽動工作を行っているジュンジュンとリンリンは敵と交戦していた。 敵の名は…後藤真希。 パジャマ姿のままビルの高層階から飛び降りてきた後藤は片手で携帯を操りながら二人を翻弄した。 …こいつ、やばいぞ。 …この人とは一二度対峙したことはあるけど、その時とは身にまとってる空気がまるで違う。 「君たちに良いお知らせがありま~す」 襲撃されたリゾナントが無事であることを告げた後藤は愉快げに笑っている。 「クロちゃんも尻に火が点いちゃったね」 理解不能な後藤の真意をジュンジュンが問いただす。 「お前の目的は何ダ」 「私の目的は私を殺してもらうこと…かな?」 「勝手に一人で死んでクダサイ」 リンリンの投じた火球は大きく的を外した。 「ここで君たちを完璧に潰しちゃえば、愛ちゃんも本気で私のことを殺しに来てくれる…かな?」 後藤の右足が道路を踏みしめる。 重力操作で衝撃を増幅された一撃は半径10mのアスファルトを踏み砕く。 一転、減少させられた重力。 後藤と共に宙に舞い上がったアスファルトの破片は火花を上げきらきら光りながら地上に降り注ぐ。 次回、暁の戦隊 第17話「ペイント イット ゴールド」 「君たちを華やかな色に染めてあげるよ。 抵抗せずにラクになりな」 ◇ ◇ ◇ 第18話「Take off is now」 …君たちは勇敢に戦ったよ。そんな君たちに敬意を表して全力で潰す 眼下の敵、ジュンジュンとリンリンに粉砕したアスファルトの破片が直撃するよう重力を操作しながら後藤真希は思う。 …結局、君たちは違ってたのかな 後藤の脳裏に浮かぶ光景。 それは自分と対峙した九人の戦士の凄惨な死に様と壮絶な生き様。 収束するピンク色の光。 そして…。 「後藤ーーーーーー!」 高さ90mのビルの縁に立って地上を見下ろしていた後藤の上方から聞き覚えのある声がした。 降ってくる身体、顔を掠める拳、口内に広がる鉄の味。 「れいなー。 一体どうやって?」 少し遅れてどさりと着地する人影。 「キミは梨華ちゃんのオマケの…誰だっけ?」 「絵梨香、三好絵梨香。 闇を駆けるテレポーター」 かなり無理な瞬間移動だったらしく、うええおええとえづいている。 「あの中国のお友達も頑張ってくれてはいたけどさ。 でも何か物足りなくてね」 さあ始めようとれいなに対して身構える後藤に声をかけたのは、三好絵梨香の同僚である【不可視】能力者岡田唯だ。 「中澤からの伝言をお伝えします。 こちらの腹は決まった。 都庁で待つとのことです」 次回、暁の戦隊 第18話「Take off is now」 唯からの伝言を聞いた後藤はれいなたちとの再戦を約して飛び立った。 その後ろ姿を見送るれいなの顔に戸惑いの色が。 ◇ ◇ ◇ 第19話「Mr.Moonlight~愛のビックバンド~」 黒崎記念病院の周辺道路に到着した愛たち香音救出チームは夥しい警官の数に目を剥いていた。 千に達しようかという人垣の前には当初の潜入プランを白紙に戻さざるを得ない。 里沙によれば愛の【瞬間移動】は移動先の安全が確認できないと、罠に嵌りかねない諸刃の剣だという。 まして里沙と里保の二人を連れてでは負担が大きすぎる。 事態を打開するには自分の【アクアキネシス】が最適だと考えた里保は自分が警官たちを足止めすることを申し出た。 水道管を破裂させて作り出した奔流で警官隊を混乱させて、愛たちが潜入する隙を作るという。 「仲間の命を奪おうとしたわたしを許すあなたたちのことです。香音ちゃんだけでなく全部の子供たちを解放するんでしょう」 だから自分の案内など不要だという里保は、それでも香音の特徴を伝える。 「目がくりっとして元気がはちきれそうな子を見つけたら伝えて下さい。 わたしは自分の…ひゃぁっ」 里保が奇声を上げたのは、忍び寄った何者かに抱きつかれたからだ。 吉澤ひとみ ― 自分の体重の49パーセントまでの物質を空間転移させることのできる【転移】能力者だ。 「Oh,ベイベ、ベイベェ。 若い命を散らすようなことを言うもんじゃないぜ」 警視庁内に潜入した仲間が動きやすいよう警官をおびき出した結果が、愛たちにとっては不利益な事態を招いたことを指摘した吉澤は警官隊の手薄な一帯を愛に告げた 「ここはアタシのステージだからな。 オマエらにオイシイところを持って行かれたくはねえんだよ」 吉澤の真意を諮りかねながらも愛たちはその場を後にせざるを得なかった。 後に残った吉澤を警官隊のサーチライトが照らす。 次回、暁の戦隊 第19話「Mr.Moonlight~愛のビックバンド~」 「あんなちっこいやつが私がやりますだって。 泣かせるんじゃないぜ」 投降を促す警官隊に吉澤は突進する。 OK今夜は踊るぜ~!! ◇ ◇ ◇ 第20話「大切」 …あいつら何のつもりだ。 せっかく人が貴重な情報を教えてやったのによう リゾナントを襲撃した一味が一掃された後でリゾナンターと接触した美貴は、後藤真希を倒すために練られた計画を明かした。 幹部級の能力者で結成したチームによる襲撃と無人戦闘機ジェットストライカーによる空爆の二面作戦だ。 空爆の被害がリゾナントのある町に及ぶ危険性があることを告げた上で地下に避難しているように言い残した美貴はダークネスの戦闘用車両に乗り込んだ。 その車窓からリゾナンターたちがどこかへ向かって歩いていく姿が見える。 方角的には都庁の方に向かうようだったが… 「このボケナスどもが。 お前らごときがあの後藤に敵うとでも思ってるのか」 「私たちは後藤さんと戦うつもりはありません。 でも愛ちゃんたちが向かった黒崎記念病院も都庁の方角にあるんです」 美貴の言葉に答えた絵里はリゾナントの防衛戦で疲労困憊していた。 それは小春やさゆみも同じだった。 愛佳や衣梨奈に至っては足を引き摺っている。 その様子を見て舌打ちした美貴は同乗していた戦闘員たちに下車を命じた。 そして自分がハンドルを握ると、空いたスペースをリゾナンターたちが使うように促した。 「勘違いすんなよな。 アタシは後藤の奴に一発お見舞いしてやるために行くんだ。 でもまあどうせ向きは同じだから乗せてってやる」 下車させられて戸惑う戦闘員に美貴は告げた。 「お前ら名前もない能無しのモブキャラどもがここから先に向かったところで生き残れやしねえ。 だから…ここでクビだ」 イィと不平を表す戦闘員に美貴は最後のお別れを言った。 次回、暁の戦隊 第20話「大切」 「まあ、それでもなんだ。 今日は助けてくれてありがとうよ。 お前らみたいな奴でも大切なもんがあるんだろう。 そいつを守りに行きな」 走り去る戦闘用車両、残された戦闘員たちの胸に去来するGの脅威から解放された安堵感、そして弱い自分を苛む無力感。 ◇ ◇ ◇ 第21話「すべては愛の力」 「香音ちゃ~ん」 黒崎記念病院に潜入を果たした鞘師里保は単身、別館へと続く通路を走っていた。 能力者の卵の子供たちが囚われている区画から香音の姿が消えていたのだ。 里保には思い当たる場所があった。 それは脱走を試みた子供たちが懲罰を受ける別館の一角だ。 愛や里沙の制止を振り切って走り出した里保。 跡を追おうとする愛たちを事情を知らぬ警備員が阻む。 別館に入ったところで隔壁が降りた。 通路の先に居るのは、子供たちの監視役を務めていた寺田光男だ。 傍らのケージに閉じ込めた香音に銃を構えながら寺田は言った。 「排水管と給水管を操作した。 この区画にお前の飛び道具の材料になる水は無いで」 「水なら…有る」 里保がガブりと噛んだ指先から寺田目掛けて一筋の血槍が伸びた。 肩を貫かれた寺田の手から銃が落ちる。 「許さん。 お前だけは許せん」 ケージの中から見える里保の貌の変化を見た香音はそれを危ぶんだ。 …このままじゃ、里保ちゃんが人殺しになっちゃうよ 何とか止めなければと声をかけても里保に届いた様子はない。 香音は以前亜麻色の髪をしたパジャマ姿の女に話しかけられた言葉を思い出した。 …君を助けることの出来るのは君自身だからね 次回、暁の戦隊 第21話「すべては愛の力」 これまで感じたことのない力が漲ってくるのを香音は感じた。 その根源は里保を助けたいという愛の力だった。 ◇ ◇ ◇ 第22話「私がいて 君がいる」 …どうして負けたくないんだろう 里保ちゃんを働かそうとしていた連中は、里保ちゃんが思い通りに動かない腹いせに私のことを苛めて泣かそうとしたけど、負けたくはなかった。 だからおどけて、自分でもどうかって思うぐらいおバカな真似をした。 …どうして寂しくなるんだろう 里保ちゃんと話をしてる時はとても楽しいのに、仕事を押し付けられた里保ちゃんが出て行ってしまうとあんなに寂しくなるのはなんでなんだろう。 …どうして私がいるのでしょう 私なんかがいなければ里保ちゃんはあいつらから逃げて自由に生きれたのに。 なのに、なんで私は生きてきたんだろう …私がいて 君がいる それは私は里保ちゃんと二人で駄菓子屋に行ったり、プリクラを撮ったり、いっぱいいっぱいおしゃべりをしてそして…二人で生きていたいって 寺田は嫌な奴だけどそれでも殺したらいけないんだ。 里保ちゃんの手を汚させたらいけないんだ。 だから、私が止める。 ひとつひとつ山を越えていくように、こんなケージなんか。 「香音ちゃん」 抜けられるはずのないケージから抜け出た香音を見て里保が驚いている。 「ば、化物やで、ぐぇっ」 隙をついて拾った銃を二人に向けた寺田の腕が折れ曲がる。 次回、暁の戦隊 第22話「私がいて 君がいる」 「違う、これが香音ちゃんの何ら恥じることのない個性【物質透過】能力さ」 亜麻色の髪をした後藤真希が寺田の腕をへし折っていた。 ◇ ◇ ◇ 第23話「Fly away」 「愚民どもが」 都庁の執務室のモニターに映る都庁前に詰めかけた群衆に、都知事黒崎は毒づいた。 喫茶店に差し向けた自警団の連中がしでかしたヘマが、現場にいた人間のツイッターによって拡散したのだ。 それ以上に痛かったのは突如ネットに発信されたこれまでに犯した違法行為や不正の証拠。 どうやら先日、中澤裕子が潜入した際に、何らかの爆弾を仕掛けられたようだ。 その際に拘束した中澤も警視庁から奪還されたらしい。 …中澤があっさりと捕まったのも、コンピューターに仕掛けたウイルスから目を逸らせる為だったんだろうな、女狐め。 しかし黒崎は落胆しない。 何故なら彼には切り札があるからだ。 …最強のG。 お前が私の元に舞い降りてから運命は私に味方するようになった。 あんな愚民どももダークネスの連中も鎧袖一触だ。 黒崎は後藤の携帯の短縮をプッシュした。 ・ ・ ・ その頃、後藤真希は黒崎記念病院の別館で鞘師里保、鈴木香音と対峙していた。 「ちょっとこの子のことが気になってたから、戻ってきたんだけど頼もしい王子様がいるじゃん」 後藤に腕をへし折られた寺田は苦悶している。 402 自分:名無し募集中。。。[sage] 投稿日:2012/07/20(金) 12 58 06.45 0 「いったい、あんたは」 「あたしのことより、キミたちはとっとと逃げな。 もうじき戦争が始まるよ。もう私は私を抑えられる自信がないからさ」 言い残すと後藤は壁を破壊して宙に飛び去っていった。 「あの女、恐ろしい」 「でも私には優しかったんだよ。 それに今もどこか寂しそうだった」 ・ ・ ・ 後藤の携帯につながると黒崎は都庁前の状況を伝えた。 「ほいほ~い。 クロちゃんが決して捕まらないように逃がしてあげるね」 そうじゃない愚民どもを押しつぶして、自分の脅威を知らしめるんだと言おうとした黒崎の耳が捉えたのは向こうから切られた携帯の発信音。 次の瞬間、都庁が揺れた。 地震かと思った黒崎だが、揺れはすぐ収まった。 しかし今度は上昇感と耳鳴りが絶え間なく襲ってくる。 まさかと思って窓際に近寄った黒崎の口から悲鳴が漏れた。 都庁の上層部が崩落して、対テロ対策用として核シェルター仕様であつらえた執務室が空高く登っていく。 次回、暁の戦隊 第23話「Fly away」 重力から解放されて上昇を続ける執務室を見送りながら後藤真希は嘲った。 「アタシなんかに全てを委ねるからこういうことになるんだよ。 飛んでっちまいな」 黒崎を乗せた執務室から興味を失った後藤真希は都庁のあった場所を見つめた。 そこには彼女が待ち望んだ戦いが待っているはずだった。 ◇ ◇ ◇ 第24話「シャイニングバタフライ」 後藤真希の【重力操作】によって破壊された都庁上層部。 宙高く舞い上がった都知事執務室付近の構造物が瓦礫と化して、地上めがけて落下していく。 その中途に位置する都庁の残骸の上に立つ人影一つ。 「"Jacob’s Ladder”」 安倍なつみの思念を乗せた言の葉は、金色に輝く蝶の姿を借りて、高く高く舞い上っていく。 落下してきた瓦礫と交錯した輝く蝶は、粉々に砕け散って都庁の残骸の上空に展開した。 不規則に落ちていく瓦礫に生まれる規則性。 【シャイニングバタフライ】 因果律に介入し、未来を書き換える安倍なつみの能力が奇跡のような偶然を生み、偶然を超えた必然が周囲を支配する。 都庁に激突した瓦礫が宙に跳ね返り、ぶつかり合っていくうちに一つの物体を形成することで、地上への被害は避けられた。 「相変わらずデタラメで素晴らしい能力だね」 「後藤、もう一度考え直さない?」 「私を止めたいなら、なっちが私のことを殺してよ」 安倍なつみの元に降り立とうした後藤真希を制止したのは裂開した空間から姿を現した中澤裕子だった。 「天使を血で汚すわけにはいかん。 お前の相手はウチらや!」 次回、暁の戦隊 第24話「シャイニングバタフライ」 都庁の残骸を中心に放射状に広がった天使の梯子にダークネス幹部チームが集結した。 ◇ ◇ ◇ 第25話「その出会いのために」 …後藤のやつ口ほどにもないな。 それとも一撃でやられた藤本がだらしなかったのか? 都庁上層部に展開した"Jacob’s Ladder”上で、戦闘を繰り広げているダークネス幹部チームの吉澤ひとみは敵となった後藤真希の戦いぶりに眉をひそめていた。 格闘戦最強の誇りを捨てた石川梨華が、三好絵梨香と岡田唯のサポートを得て繰り出す遠距離からの念動刃攻撃で、ボロ切れのように宙を舞う後藤。 …強いチカラほど能力者への跳ねっ返りが強いって法則発動でお疲れちゃんなのか? だったら武器庫のセレクトを誤ったな 中澤裕子の【空間裂開】で制作した空間に設置した武器庫に用意してある得物は銃が少なめだ。 後藤の【重力操作】で弾道を捻じ曲げられることを想定して、銃火器は牽制程度にしかならないと踏んだのだ。 左右一丁ずつ手にした15連発のベレッタM92Fでは最強のGを撃ち落とすには心もとない。 もっと殺傷力の強い銃火器を用意しておくべきだったか? …念動刃で吹き飛ばされながら、ダメージは最小限に抑えてやがる。 姐さんの【空間裂開】は射程が短いし安倍さんに無理はさせらんねえ。、やっぱ首に縄をつけてでも藤本を連れてくるべきだったか 危険を冒しての近距離からの念動刃の連発で後藤を"Jacob’s Ladder”の縁に追い込んだ梨華が吉澤に合図を送った。 二人との距離を詰めながらリロード用の弾倉を宙に投げ、装填されている9mmパラベラム弾を梨華の手元に【転移】させる。 「堕ちろーーーっ」 15発の9mmパラベラムが梨華の念動の力で後藤に叩き込まれた…筈だった。 しかし吉澤が目にしたのいは、銃弾を体に受け体を朱に染めた三好絵梨香と岡田唯の姿だった。 そして、石川の背後に回った後藤真希。 吉澤は武器庫から【転移】させたハンドグレネードの安全ピンを抜くと、信管を装着した爆薬が満載の武器庫に再転送した。 そして意を決すると武器庫で起きた爆風を後藤真希のいる座標に【転移】させる。 次回、暁の戦隊 第25話「その出会いのために」 限界を超えたチカラの発動で、吉澤の中の何かが壊れた。 薄れゆく意識の中、思い起こす同期、石川梨華との出会い。 そして別々の道を歩くことになった高橋愛たちの顔。 …まっ出会いにありがとうだな 未来は笑顔で暮らせっかな… ◇ ◇ ◇ 第26話「READY! KICK OFF!!」 ダークネス幹部チームと後藤真希が激戦を繰り広げる都庁付近の地下駐車場に一台のワゴン車が止まっていた。 車内でタブレットを操作しているのは後藤真希に対する空爆作戦を任されているドクターマルシェこと紺野あさ美である。 戦況をモニターで確認しながら、無人戦闘機ジェットストライカーをステルスモードに移行させる。 感覚系の能力者ではない後藤真希に気づかれることなく接近することができれば勝機はあるはずだ。 不意に車体を叩かれて驚いた紺野は外にいるのが藤本美貴だと分かるとロックを解除して車内に迎え入れた。 「今お前がジェットストライカーの管制権限を握ってるんだろう。 空爆なんて馬鹿な真似はやめとけ」 「ここまで来たなら引き戻せないよ。 吉澤さんがやられたけどピンチというのはまさにチャンスだし」 「声が震えてるぞ、ビビってんじゃねえのか」 実戦経験に乏しい紺野が空爆のゴーサインを出すのは重荷であることを説く美貴。 「でも、誰かが後藤さんを止めないと」 「それは後藤の尻を蹴り飛ばすことが出来る人間のやることだ。 お前のやるべきことは変な発明をして大飯をかっ喰らうことだ」 吉澤の捨て身の攻撃は後藤が創り出した小型の擬似ブラックホールで無効化された。 その際の影響で都庁付近が弱震に見舞われたことを告げた紺野は空爆以外に方法はないことを主張するが…。 「あいつが、あのおせっかいの高橋がこんな事態を見過ごしにするはずがないだろう、それにアタシが…」 「後藤さんに手もなく捻られて、お情けで逃がしてもらった美貴ちゃんに何が出来るというの?」 「あの時と今とじゃ事情が違う。 今のアタシは守りたいものがあるってことに気づいちまった」 紺野からタブレットを受け取った美貴はジェットストライカーの編隊を、一機を除いて基地に帰投させた。 次回、暁の戦隊 第26話「READY! KICK OFF!!」 地上に着陸させたジェットストライカーに乗り込み戦場に向かう美貴に紺野が尋ねた。 「美貴ちゃんが守りたいものって一体?」 「こんなアタシでも慕ってくれるクソガキども。 そして…」 離陸する為キャノピーが閉じられた所為で、大食らいのお前の笑顔だという言葉は届かなかった。 ◇ ◇ ◇ 第27話「まじですかスカ!」 黒崎記念病院で一堂に会したリゾナンター。 その視線の先には後藤真希の【重力操作】によって上層階を破壊された都庁の無残な姿があった。 後藤と対峙したれいな達や藤本美貴と接触した絵里からもたらされた情報からのっぴきならない事態が進行中だということを理解した愛。 「これがダークネスの中での単なる仲間割れだったら静観するんだけど…」 結果的に自分たちを助けてくれた吉澤や藤本への複雑な思いが愛をためらわせたが、大半の仲間が傷ついているという事実は重い。 「みんなはリゾナントに帰って、不測の事態に備えて。 私は幹部チームと後藤真希の戦いの行方を見届ける」 愛の指示はあっさりと無視された。 各々のリゾナンターも今起こりつつある事態が、世界の危機に繋がるという事実を肌で判っていた。 皆の固い決意を知った愛は新たな指示を下す。 「全員であの戦場に赴いたって、後藤さんに瞬殺されるだけだと思う。 だからアタッカーとサポートチームに分ける」 里沙の助言も入れて各メンバーに的確な支持を下していく愛を見ながら光井愛佳は予感していた。 …来たわ、この展開。 どう考えたってウチはサポートかリゾナントで待機やで。 自分が戦力にならないことは判っている愛佳だったが、もし愛にリゾナントでの待機を命じられたら拒否するつもりだった。 他のリゾナンターへの指示を終えた愛は愛佳に告げた。 「ええ~っ、マジですか」 そこにいた全員が耳を疑った。 愛は都庁上層階に赴く自分への動向を愛佳に求めたのだ。 次回、暁の戦隊 第27話「まじですかスカ!」 「最悪の場合、後藤真希を撃ち落とす。 その時愛佳には私の目になって欲しい」 ◇ ◇ ◇ 第28話「LIKE A GAME」 限界を超えた能力を行使した結果、戦闘不能に陥った吉澤ひとみ。 身動き一つできなくなった彼女の目に映ったもの。 後藤真希の掌の上。 局地的に重力を歪めて創り出した小型のブラックホールが、武器庫で起こした爆発の衝撃を吸収してしまった。 凝縮させた黒い球を握りつぶした後藤に石川梨華が襲いかかる。 【念動力】を自分の肉体に作用させることで、驚異的な破壊力を手にした石川の一撃は後藤に容易く受け止められてしまう。 【重力操作】によって増大した負荷を支えきれず、崩れ落ちる石川に更なるチカラが加えられ… …やめろ、もう勝負はついただろう 自分でも甘いと思いながら、言葉にならない思いを抱く吉澤。 ― そして時間は止まる。 中澤裕子の【空間裂開】によって都庁の残骸内部に作られたトーチカを蹴破った保田圭が後藤真希に迫る。 …私が止めていられる時間は8秒を越えるか越えないぐらい。 一度時間を止めてしまえば、次に止められるようになるまでに1分以上のインターバルが必要 後藤真希との戦いで二度目の機会は訪れないことを予測した保田はナイフを手に後藤との距離を詰める。 絶大な後藤の能力が暴走することを考えると手傷を負わせるだけではダメだ。 確実に即死に追い込むには、直に後藤の脳幹にダメージを与えなくては…。 時間が動き出す前兆を感じ取る前に、静止した後藤の元へたどり着いた保田は惜別の思いを込めてナイフを振り上げる。 「時間が止まったんなら真っ暗で何も見えないのかと思ってたけどちゃんと見えるんだね。 これって脳が覚えてる残像?」 「後藤、あんた私が静止させた時間の中で動けるまでにチカラが成長したっていうの!」 「今、この静止した時間の中で動けるのは圭ちゃんと私だけ。 でもこれからは私だけの時間だ!!」 次回、暁の戦隊 第28話「LIKE A GAME」 動き出した時間の中で吉澤は後藤に倒された保田の姿を目にした。 そして今の後藤真希にとって自分たちとの戦いは、ちょっとしたゲームに過ぎないことを理解した。 ◇ ◇ ◇ 第29話「宝石」 静止した時間の中で保田圭を一蹴した後藤真希。 動き出した時間の中で自らのチカラが飛躍的に増大するきっかけとなった夢の話を語り始めた。 その夢は共鳴の絆で結ばれた九人との戦い。 道重さゆみの【限定時空遡行】能力によって逆行させられた自分の時間。 そして開けた光の道。 「時間を追い越すような距離を夢中で走って、もう一人の私と出会ったんだよ」 自分が生まれてこなかったことにされた夢を見てから、【重力制御】のチカラは飛躍的に伸長したという。 時間にすら干渉できるほどに。 保田は痛む身体を抱え、後藤の見たという夢の謎解きする。 「もし仮に道重さゆみがもたらす【治癒】の実態が【時空遡行】だったとしても、後藤真希という存在を構成した要素を全て無かったことには出来ないわ」 道重さゆみの【時空遡行】によって粒子の状態に戻され、ワームホールを通過できるようになったことによる時空移動。 ワームホールを経由しての時空移動は理論上、未来への方向にしか不可能だ。 だが、しかし時間の流れが星の運行のように円還して繋がっているのなら…。 「存在を無かったことにされた少し未来のあんたが、時間の流れを一周して少し過去の私たちの世界へ到達することは可能かもね」 「道重さゆみの能力で過去に戻されたっていうだけの解釈はちょっと安っぽいかなって思ってたけど、やっぱ圭ちゃんは頭がいいね」 感心したような後藤の声を聞きながら、保田は違和感を覚える。 もし今ここにいる後藤真希が未来からやってきた存在だったとして、現在で生きる後藤真希と遭遇していたなら、その衝撃だけでこの世界は失われている。 「後藤、あんたまさか?」 「私の中に彼女はいる、っていうか今しゃべっているのは彼女の中の私? 要するに私たちは二人は一つになったのかな?」 一人の人間は10の26乗の原子で構成されている。 その原子を核融合させれば、全人類を絶滅させるほどのエネルギーを生み出すことができるという科学者もいる。 一つの身体に二人分の肉体を構成する原子を所有する人間がいて、その人間が能力者だったとしたら…。 ―― 勝てない。 能力者の能力がどうやって生まれてくるか完全に解明されたわけではないけど、肉体を構成する原子の数は能力の強さに影響するはず、でも… 「今もこうして世界が存在しているということは、あんたの中に世界を終わらせたくないっていう気持ちがあるからじゃない?」 「夜の闇がはこんなに優しくて、朝焼けがあんなにきれいなのにそれを終わらせたくないっていう自分がいたことは事実だけど、もうっ!!」 全てを破壊したい気持ちを抑えることは出来ないという後藤の目は妖しく光っていた。 次回、暁の戦隊 第29話「宝石」 宝石のような目をした後藤の掌の上には重力を歪めて作り出した小型のブラックホールが形成されつつある。 その身体から発生する重力線に引き寄せられた瓦礫群は巨大な漆黒の翼のように映る。 「さあ、そろそろ終わりを始めようか」 ◇ ◇ ◇ 第30話「月色の光」 「後藤、やめなさい」 【重力操作】によって小型のブラックホールを創り出そうとしている後藤真希を制止したのは安倍なつみだった。 一度目の【シャイニングバタフライ】の発動で消耗した彼女は、中澤裕子の力を借りて辛うじて立っている。 「ごとーは知ってるよ。 【シャイニングバタフライ】はなっちと圭織の二人がいてはじめて完璧な能力になるってこと」 【シャイニングバタフライ】で未来を変える代償は大きい。 その規模が大きければ大きいほど安倍なつみは因果律に介入したカウンターに見舞われる。 カウンターを安倍なつみが受け止めきれなかった合、行き場を失ったカウンターは無限ループ状に世界に災厄をもたらす。 だから飯田圭織が運命の糸を視た結果に従って、安倍なつみが因果律に介入することによって未来からのカウンターは最小限に抑えられる。 「もしも圭織が生きていたら、ピンポイントでオゾン層をとっぱらって、太陽光線で私を焼き殺すことも出来たし、人工衛星を命中させることだってできただろうけど…」 安倍なつみ一人では都庁の残骸を"Jacob’s Ladder”に再構築するだけで精一杯だという後藤の言葉に中澤裕子が反応した。 「お前、まさかそれが狙いで圭織を手にかけたんか」 「ごとーはむしろ圭織にここにいて欲しかったよ」 自分のチカラの増大に気がついていなかった後藤は、未来の記憶の中で不慮の死を遂げていた飯田圭織を救いに行こうとしたという。 黒崎との会談の為、自衛隊の施設に赴いた飯田圭織の跡を追った後藤が建物に侵入しようと【重力操作】を発動した結果、建物を崩落させてしまった。 そして圭織を救おうと伸ばした手に秘められた最凶のチカラが、圭織の命を奪ったことも。 「ほざいてろ、ボケがぁぁぁっ!!」 安倍なつみから離れた中澤裕子は、【空間裂開】を叩き込むために、後藤真希への最短距離を走った。 【空間裂開】の射程内に後藤を収める直前にその姿は消えた。 巨大な重力の足枷に耐えられず倒れ伏してしまった中澤を救おうと、安倍なつみは歩を進めるがその足取りはすぐに止まってしまう。 次回、暁の戦隊 第30話「月色の光」 仲間同士が相克の戦いを繰り広げることに耐え切れない安倍なつみの頬を涙がまるで見上げた月の雫のように、涙が伝った。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 暁の戦隊夏休みこどもスペシャル『乙女のタイミング』 それは鈴木香音がリゾナンターの仲間入りをしてからしばらく経った日のことだ。 落ち着き先が決まるまでリゾナントで暮らすことになった香音は店の中から聞こえてきた「おぱよん」という言葉で目が覚めた。 マスターの高橋愛にその意味を尋ねたが、曖昧に笑って教えてくれない。 …だったら自分で調べるしかない。 翌朝、いつでも能力を発動できるようにして店に隠れていた香音は2階から降りてくる足音を耳で捉えた。 【物質透過】でリゾナントの壁に身を潜めた香音が目にしたのは、蒼色のフード付きジャケットをまとった田中れいなの姿だった。 フードを深く被ったその姿は悪っぽくてカッコいい。 そう思った香音の耳があの不思議な言葉を捉えた。 店外に向かい「おぱ」と田中れいながよびかけると、まるで合言葉のように「よん」という返事が戻ってきた。 香音にはその特徴のある声に聞き覚えがあった。 …今の声って月島きらりちゃん 解錠されたドアから入ってきた月島きらりこと久住小春は、れいなから受け取った赤色のジャケットをまとうと、店内の片隅にある収納庫へと入っていった。 好奇心を抑えきれず収納庫に潜入した香音は正義の味方リゾナンターのもう一つの顔を目にしてしまう。 それは様々な色のジャケットを身にまとったおっぱい四天王。 おっぱい元帥を名乗る新垣里沙、おっぱいマスターを名乗る道重さゆみ、おっぱい大将軍こと久住小春。 そしておっぱい太郎と呼ばれパシリをさせられている田中れいな。 おっぱいは大きければいいってものではない。形とか色つやとか色々あるじゃん。 あっ、別に自分が小さいからってこんなこと言ってるんじゃないからね。 私着痩せするタイプだけど脱いだら凄いんだから。 涙を誘うようなおっぱい元帥の言葉に呼応して「おぱ」「よん」と斉唱する他の四天王。 おっぱい大将軍は巨乳が売りのグラビアアイドルの写真集に映ってはいけないモノを念写して、出版社に損害を与える計画を立案した。 バストを強調した服を身につけたギャルの体毛を成長昂進させて羞恥刑に処そうと企むおっぱいマスター。 おっぱい太郎と和解してそのチカラで増幅させた【精神干渉】で世の男性どもにおっぱいのデカい女は頭が空っぽという考えを植え付けようとするおっぱい元帥の高笑いが響く。 次回、暁の戦隊夏休みこどもスペシャル『乙女のタイミング』 …どうやって戻ろうかな 部屋に戻るタイミングを逃した香音は音を立てて四天王に気づかれたのであった。 ◇ ◇ ◇ 暁の戦隊夏休みこどもスペシャル「恋愛レボリューション21」 ビリり!! 物音を立てて気づかれてしまった香音はおっぱい大将軍の起こした弱電流に驚いて壁の中から飛び出してしまう。 「大丈夫、怪我してないよね」 そう言って顔を覗き込む小春の顔はとても優しげだ。 …こんな優しい人が何故おっぱい大将軍になんてなってしまったの。 「おぱっ」「よん」「おぱっ」「よん」 「待って下さい。皆さんは正義のヒーローなんですよ。 なのにこれじゃあ悪の組織みたいです」 「正義とはひとつじゃない。 戦って勝った者の掲げる旗印だけが正義となる。 これすなわちおっぱいレボリューション」なり どうやら元凶はおっぱい元帥だと察しをつけた香音はつぶらな瞳で新垣里沙を睨みつける。 「お願いですから、こんな馬鹿な真似はやめてください」 少女の純粋な願いもおっぱい元帥には届かなかった。 「巨乳は悪。 今時代は美乳。 美乳よりもむしろ微乳。 あっ、だけど私Cだから」 「超超超 いい感じ 超超超超いい感じ」 「Oppai Revolution yeah yeah yeah yeah yeah yeah yeah !!」 乱舞する四天王を前に香音は覚悟を決めた。 「だったら私があなたたちの目を覚ます」 次回、暁の戦隊夏休みこどもスペシャル「恋愛レボリューション21」 負けるな、香音。 正義の旗は君と共にある。 おっぱい四天王の野望を打ち砕け!! back 『暁の戦隊』(3rdシーズン) next 『暁の戦隊』(3rdシーズン-第3クール)
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【作品名】ニンテンドーDS用ソフト 涼宮ハルヒの直列 OP 【曲名】だって地球が回るから 【歌手】平野綾、茅原実里、後藤邑子 【ジャンル】サウンドトラック 【価格】¥200 □■iTMS■□ 【作品名】ニンテンドーDS用ソフト 涼宮ハルヒの直列 ED 【曲名】Wonder trip 【歌手】平野綾、茅原実里、後藤邑子 【ジャンル】サウンドトラック 【価格】¥200 □■iTMS■□ 【作品名】Wii用ソフト 涼宮ハルヒの並列 ED 【曲名】ソノママJET JUMPER 【歌手】平野綾、茅原実里、後藤邑子 【ジャンル】サウンドトラック 【価格】¥200 □■iTMS■□ 【作品名】Wii用ソフト 涼宮ハルヒの並列 ED 【曲名】アイム・フリーダム 【歌手】平野綾、茅原実里、後藤邑子 【ジャンル】サウンドトラック 【価格】¥200 □■iTMS■□ 【詳細】トラック5~8のoff vocal曲は未配信。
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【芸能事務所エーチーム2ちゃんねる】伊藤英明の男気&色気が「さらにスゴい!」 映画『3月のライオン』後編 伊藤英明(エーチーム所属) 男気&色気が 「さらにスゴい!」 映画『3月のライオン』4月22日(土)から“愛の後編”が公開 現在、“闘いの前編”が公開中の映画『3月のライオン』。いよいよ4月22日(土)から“愛の後編”が公開となることに合わせ、男気×色気が「さらにスゴい」ことになっているという、伊藤英明(エーチーム所属)演じる後藤正宗 九段の場面写真が到着した。 本作は、孤独な将棋のプロ棋士・桐山零(神木隆之介)が、島田開 八段(佐々木蔵之介)、宗谷冬司 名人(加瀬亮)など、人生を背負った個性豊かなプロ棋士たちとの壮絶な闘いを繰り広げていく。 なかでも、伊藤さん演じる後藤について、SNS上ではスーツや着物から垣間見える屈強な肉体に「色気が尋常じゃない」「これは香子も夢中になるの納得」との声が寄せられ、対局シーンを始めとする後藤の恐ろしい存在感には「怖えーしカッケー!」「目力よ!!!」「ガン飛ばし合いシーンとか最高か」「迫力に黙らされてしまった、後藤の信念はこれなんだなって納得した」「オラオラ感すらかっこいい」とそのハマり役ぶりを絶賛する声が続出。 今回、そんな伊藤さん演じる後藤の男気×色気あふれる姿を切り取った写真が一挙到着。『海猿』シリーズをはじめ肉体派のイメージがある伊藤さんだが、本作で演じる後藤は、恐ろしい眼力と存在感で周囲を威圧し、ガチンコ対決も厭わない強面プロ棋士。その一方で、入院中の妻を足しげく見舞い、大切に思う一面も。かと思えば、零の義姉である香子(有村架純)ともつかず離れずの大人の関係を続けている複雑なキャラクターだ。 大友啓史監督は「後藤というキャラクターの面白さはうそがないところ。妻への愛も香子への想いも本当で。伊藤英明という俳優の魅力は、屈強であると同時にきわめて繊細なところだと思うんですね。そんな彼が演じる後藤なら、自分の感情と真正面から向き合い、散々もがくはずだと(思いました)」と大絶賛を贈る。 また、ひと足先に前後編イッキ見した観客からは、「一番衝撃的だったのは伊藤英明の後藤。圧倒的な迫力と強さ、でも人間味があって凄かった。グッときた」「後編の伊藤英明がすっごい良くて、それ観るためにも前編から観てほしいですね」と、すでに惜しみない称賛の声が上がっている。後編では、伊藤さんのキャスティングが決まった後、新たに大友監督が書き込んだドラマチックなシーンもあるとか。ついに主人公・零との直接対決も描かれるだけに、前編でノックアウトされた世の女性陣は、後編の「さらにスゴい伊藤英明」も要チェックだ。 『3月のライオン』は【前編】が公開中、【後編】は4月22日(土)より全国にて公開。 ⇒映画「3月のライオン」公式サイト ⇒伊藤英明の男気&色気が「さらにスゴい!」『3月のライオン』後編 | cinemacafe.net ⇒【エーチーム噂】伊藤英明&佐々木蔵之介の色気がヤバすぎてスクリーン爆発するレベル|エーチームオーディションに関するあれこれ ⇒【芸能事務所エーチーム噂】伊藤英明の男気&色気が「さらにスゴい!」 エーチームグループオーディションに関するQ&A ⇒【芸能事務所エーチーム評判】伊藤英明の男気&色気が「さらにスゴい!」 | エーチームグループオーディションの評判と噂 ⇒【エーチーム噂】伊藤英明の男気&色気が「さらにスゴい!」- エーチームオーディション/エーライツデビュー - Yahoo!ブログ ⇒伊藤英明 | A-Team.Inc(エーチーム) ⇒エーチームグループオーディション|所属タレント|伊藤英明 ⇒伊藤英明とは - はてなキーワード ⇒エー・チームとは - はてなキーワード 映画『3月のライオン』予告編 3月のライオン エーチーム エーチーム 伊藤英明 エーチーム 評判 エーチーム2ちゃんねる エーチームって エーチームグループ 噂 エーチーム噂 伊藤英明 伊藤英明 映画
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多聞寺 兵庫県加西市、多聞寺の御朱印です。 見開きサイズのイラスト入り「後藤又兵衛」の御朱印です。 金文字の「後藤又兵衛」です。 金文字の「毘沙門天」です。 「南無釈迦牟尼佛」です。 「大悲殿」です。 「毘沙門天」です。 「後藤又兵衛」です。 「槍の又兵衛」です。 ★住所 兵庫県加西市尾崎町288 - 名前 コメント
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「アタシもアンタと同じだからさ。 教えてあげるよ、アタシの名前。」 やっと追い付いたあさ美によって意識を取り戻した時には既に後藤の姿はなく、 辺りはつい先刻までアサ=ヤン本部と呼ばれていた残骸だけが一面に拡がっていた。 拠点を失った組織はやがて崩壊するしかない。 安倍を連れて後藤が姿を消し、他のメンバーも連絡が取れず生死不明のまま。 後藤はさすがに非能力者の生命を奪うことまではしなかったようだが、とはいえ多くの者が 戦闘不能であり、ほとんどはそのまま戦意を喪失して組織を去っていった。 あさ美もこの哀しみをなくすための方法を探すと言って旅立った。 やがて愛が再び戦う事を決意し、敵の能力者によって猫に姿を変えられたM。の指令との再会、 れいな達との出逢いを経てリゾナンターとして復活を遂げ、そしてあさ美の裏切りを知るのは、 それからさら数年の時間を必要としたのである。 「さ、そろそろ帰らないとガキさん来るって言ってたし。」 「…待たせたらまたお説教2時間コースやね。」 気が付けば外はすっかり暗くなっていた。 れいなは今聞いた話に正直なところ軽くショックを受けてはいた。 が、それ以上にその決して楽しくない、もしかしたら思い出すのも辛いかもしれない事を 自分に話してくれたことが嬉しく、それだけに話させてしまった事を少し後悔もしている。 そんなれいなを愛は気遣ってか、そこからの会話はもっぱら今の仲間と店の話題であった。 喫茶店を出て駅に着いたところで、急に愛が立ち止まって言った。 「いかん、さっきの店に忘れ物した。」 「えー?」 「ごめんれいな先帰ってて。」「いいよ探しに行くんならあたしも一緒に。」 「や、ガキさん来ちゃうといかんからさ。先帰って鍵開けといて。」 「もぉー、しょうがないなー。」 ふくれっつらをして改札口に向かうれいなを見送り、愛はさっき出てきた店へと走り出す。 が、すぐの角を曲がったところで足を止め、脇の路地に入って立ち止まった。 ふと見上げると空には満月がまるであの時のように赤味を帯びて光っている。 そのまま誰に向くともなく話しかける。 「で、何の用ですか。」 「やっぱり分かっちゃったか。さすがだね。」 背後の闇の中から一人の女が姿を現した。 振り返った愛の前に月明かりが女の顔を照らす。 「―――ずいぶんお久しぶりですね。後藤さん。」 あの時のように月光を受けてそこに立っているのは、かつて愛が先輩として慕い、 そして敵として袂を分かった後藤真希。 「何しに来たんですか。」 語気を強めて問いかける。 「久しぶりだってのに冷たいねぇこの子は。」 「――白々しい。」 数年の溝も敵対した事実もまるでなかったかのように話す後藤に愛は怒りを覚える。 この人のせいで、あたしらは、みんなは、、。 あさ美の裏切りも里沙の苦悩もなかった筈。そう思うと感情を抑える事は出来なかった。 「貴様が――!!」 瞬時に歩を詰め、至近距離から殴り掛かる。 もとより当たるはずもなくかわされる拳。先ほどまで立っていた場所には最早後藤はおらず、 「そこ!」 気配を背中で感じた愛は振り返らずに後ろ回し蹴りを放つ。 「やるねぇ。あの頃よりは腕を上げたかな。」 涼しげな顔をして後藤が言う。もちろん蹴りは当たらいない。 「お世辞なんか!」 体術では所詮敵わないと理解して無数の光の矢を放つ。 これなら当たるか、そう期待した瞬間しかし後藤は衝撃波を放って地面を砕き、 巻き上がった土煙とアスファルトの破片で光は霧消する。 当然のようにここまでも愛は後藤の思考を読みながら戦っている。 しかし相変わらず思考は読めない。 否、これだけの動きを何も考えずに天性の勘だけでやるのが彼女の恐ろしさである。 後藤はさらに自分にもぶつかりかねない破片を避けるべく跳び、そして――――。 「危ないなぁ。こんな狭いところで。」 背中には仄青く光る蝙蝠の翼。 あの時は象っているだけだったオーラが今でははっきりと視覚化されていた。 その翼を広げ、宙に「――浮いてる?」 「何を驚くことがあるかな。念動力で自分の身体持ち上げればいいだけじゃん。」 事も無げに言う――、と愛は思った。 ジュンジュンほどの力があればいざ知らず、自分の力では一瞬でも浮ければいい方。 それすらおそらくかなりの体力と精神力を消耗する。 それを涼しい顔をしてやってのける後藤に改めて驚愕した。 一瞬の沈黙の後、やがて先に後藤が口を開いた。 「さっきの子、田中ちゃんって言ったっけ?」 「!?」 しまった。 と愛は思った。もしかすると一人で帰したのは失敗だったかもしれない。 自分達を分断して個別に倒す作戦だとしたら、、。 「あ、別に今どうこうしようってんじゃないから安心して。」 咄嗟に曇った表情を読んだかのごとく彼女は言う。 「アタシ以外に気配がないのはわかってるっしょ。 第一ウチの戦闘員程度じゃあっという間にやられて終わりだしね。」 仮にも味方に対する評価がそれなのかと思うくらい軽く言い放つ。 「やーほら、あの田中博士の娘だって言うじゃない。どんな子か興味があってね。」「!!」 それに、、、と言いかけてやめたのは既に愛の耳には入っていない。 「───どうしてそれを、、。」 「紺ちゃん、じゃないやDr.マルシェに聞いたよ。」「!!」 あさ美、─今の名前はDr.マルシェ─はその事は組織に報告していないはず。 いやむしろ報告していたらマルシェの研究自体が組織から反逆と取られ消去されかねない。 愛の表情が一瞬曇ったのに気付いたのか後藤はいつもの笑みを浮かべる。 「ははっ。変な関係だね。敵なのに心配してるって。」 「そんなんじゃ、、。」 「安心しなよ。別に組織の連中にはわざわざ言うつもりはないし。 それにあの子の研究自体、能力の消去とかはあたしにはどうでもいい。 他の能力者がどうなろうと知ったこっちゃないからさ。あぁ、でも、、」 ふと独り言のように呟く。 「そうなって強い奴がいなくなると、ちょっと困るな。」 「どういう事ですか。」 「敵に対して敬語?相変わらず真面目だね。」 「茶化さんで!」 「はっ。いやさ、せっかくこうやって強い相手と戦えるんだもの。 そう簡単にいなくなっちゃったら勿体ないじゃん。」 「そんな事!それじゃ、、。」 「そうだよ。そのためにあたしはこっちに来たんだ。」 「そのためって、、そんな事のためにあの時───!!」 怒りと共に放った光の矢を自身の念動波で打ち消し、静かな声で後藤は語る。 「戦う事、あたしはそのために生きてる。何故なら、、。」 『戦うために生きる』その言葉にふとおぼろげな記憶とともに背筋に嫌な感触が走り、 愛は距離を保ったまま攻撃を止める。 「アタシもアンタと同じだからさ。愛ちゃん、いや、i914、、。」「・・・」 「教えてあげるよ、アタシの名前。」「名前?」 今さら何を言い出すのか、訝る愛を見据え、後藤の口がゆっくりと動く。 「―――g923。それがアタシの本当の名前。」 「まさか!!」 「そう。アンタの2つ前のタイプの実験体23番目。それがアタシ。」
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Ultimate thing(後編) ◆EboujAWlRA シュンという風切り音が聞こえ、斎藤の首筋に熱い痛みが走る。 壬生浪最後の生き残り、斎藤一が最後に聞いた言葉は、どこまでも無機質な機械的な声だった。 ドサリ、と地面に斎藤の頭部が落ちる。 後藤が硬質化させた右腕で切り落としたのだ。 サイトがゴクリと唾を飲む。 あれほど自分を苦しめた斎藤が死んだ、その事実が未だに飲み込めなかったのだ。 だが、後藤はそんなサイトの事情など知った事ではない。 瞬時にサイトとの距離を詰めて右腕を振り下ろす。 サイトはそれを女神の剣で受け止める。 身体が反応したことに、サイトはイケると感じる。 ここはクーガーに後藤を押し付けてルイズ(こなた)と逃げようと考えたのだ。 後藤は攻撃をやめない。 受け止められた女神の剣を邪魔だと判断したのか、長い足を動かしてサイトの手首を蹴り上げる。 重すぎる蹴りがもたらした痺れに、サイトは女神の剣を取りこぼす。 しまった!と思うよりも早く、後藤が女神の剣を蹴り飛ばす。 カランカラン、と音を立てて女神の剣は転がっていく。 ちょうどこなたの足元まで転がり、そこでようやく後藤はこなたの存在に気づいたように目を向ける。 「あ……」 「ルイズ!」 女神の剣をこなたが拾った瞬間、後藤は跳びかかった。 こなたは女神の剣を構えて、偶然か後藤が加減したのかなんとか防御を取ることが出来る。 だが、それだけ。 がら空きになったこなたの腹部に後藤の蹴りが入る。 ただでさえ体重の軽いこなたは空中を回転しながら吹っ飛ばされる。 その際にデイパックも飛んでいき、離れていたサイトの足元にまで届く。 それでいて着地が取れたのは、こなたの運動神経ゆえか女神の剣の加護ゆえか。 後藤にもこなたが直ぐに姿勢を取り直したのは意外だったのか、僅かに追撃が遅れる。 「衝撃のォォォォォ!」 後藤が右腕を振り上げた瞬間、野太い声が響く。 「ファーストブリッドォォ!」 瞬間、吹き飛ばされていたクーガーの蹴りが後藤へと入る。 クーガーは回転前転をしながら着地する。 腹部から血が落ちるが、それを歯を食いしばり懸命に耐えながらこなたへと向き直る。 「こなたさん、こんなのを見ても殺し合いに乗るんですか!?」 クーガーはこなたへ叫びかける。 斎藤の死体を見て、サングラスに感情を隠しながらもこなたへと激情のままに語りかける。 「かがみさんも死にました! 斎藤さんも死にました! ですがねえ、二人とも信じるものがありましたよ! 友達と、人と殺し合いなんて出来ない! 人を傷つける人間は放っておくわけにはいかない! お二方ともそれを貫いたんです! それを見て貴方は!」 「でもさ……これはゲームでしょ? あれも強い、強すぎるだけのモンスターなんだよね? かがみんとあの人は攻略を間違えたから死んだんでしょ?」 「こなたさん……貴女はまだそんなことをッ!?」 「面白い……」 会話の途中に後藤の横槍が入る。 完全に叩き込んだはずなのにまだ動けるのかと、クーガーは驚愕する。 正確に言うならば、後藤は硬質化、そして伸縮性を持たせた左腕でクーガーの蹴りをガードをしていたのだ。 如何に後藤と言えどもあの蹴りはまともに受けていては無事ではすまない。 刃と化した右腕での攻撃、後藤の基本パターンだ。 クーガーはそれを紙一重に交わして、カウンターの蹴りを叩き込む。 恐らく今までのパターンから言ってダメージは与えられないだろうが、後藤を吹き飛ばすことは出来る。 いや、吹き飛ばすと言うよりも後藤が衝撃を逃がすように左腕でガードしながら後ろへと飛んでいるのだ。 もし、後藤に致命傷を与えられるとしたら助走を十分に取った上での本気の一撃。 それ以外は、後藤は何食わぬ顔で立ち上がり続けるだろう。 「ルイズ! 一先ず俺のデイパックを持って逃げるんだ!」 サイトもあれで後藤が終わったとは思わない。 まだまだ後藤は立ち上がり、何度も襲いかかってくるだろう。 だからこそまずはこなたを安全な場所に遠ざけておこうと判断したのだ。 今は邪魔者はクーガーだけ、逃げるのは容易いはずだ。 こなたは少しだけ躊躇ったような顔を見せる。 だが、直ぐに女神の剣と斎藤が投げ捨てたサイトのデイパックを抱えて去っていく。 それでいい、とサイトはうなづくが、クーガーはこなたの背中へと向けて声を掛ける。 「こなたさん!」 「おい、おっさん! 今はやることがあるんじゃないか!」 「おっさぁん!?」 クーガーは不満の声を上げるが、サイトは知った事ではないとこなたの置いていったデイパックを漁る。 今のうちに後藤が攻撃を仕掛けてくるかもしれないが、クーガーが防ぐだろうと考えたのだ。 後藤はそれを隙と見たのか、まずサイトへと襲いかかってくる 「おぉっと!」 だが、サイトのの察しの通り、時間をかせぐようにクーガーが後藤の攻撃を受ける。 後藤はサイトなど知った事ではないと言わんばかりにクーガーへと向き直る。 サイトはその間にもデイパックの中から武器を探す。 「これは……!」 サイトがデイパックから見つけたのは、赤い、炎のような赤い剣。 柄を見ただけで分かる、これはかなりの業物。 禍々しさと神々しさが同居したような、人間が作ったとは思えない迫力を感じる剣。 これならば、後藤とも戦える。 そう思い、柄を握り思い切りデイパックの中から引き出し―――― 「……えっ?」 その剣の先端を地面へと埋め込ませる。 柄は握っている、だが先端が全く上がらない。 おかしい、と思いながら力を込める。 しかしどんなに力を込めても天津神・ヒノカグツチの力が込められた魔剣・ヒノカグツチは一切として持ち上がらない。 「おいおい……おかしいだろ」 「ヒール・アンド・トュー!」 サイトはそう呟く。 横では後藤がクーガーの蹴りを避け、固く拳を握っているところだ。 「二度も三度も似たような攻撃は食らわん、工夫をしろ」 後藤はそう言って思い切りクーガーの腹部に拳を叩き込む。 完全に攻撃の体勢のままであったクーガーは、傷口に拳を打ち付けられる。 吹き飛ばされた上に、うずくまり簡単に動けない。 その間にも後藤はサイトへと向かっていく。 ――――我は魔剣ヒノカグツチ……天津神ヒノカグツチの力が込められし剣なり…… ふと、何処からかサイトでも後藤でもクーガーでもない声が響きだす。 剣の声だ、とサイトは察する。 そう察した瞬間にサイトは剣へと向かって叫ぶ。 「おい! なんで持てないんだよ!」 サイトはそんな後藤の姿が目にはいっていないのか、泣き喚くように声をあげる。 ヒステリックとも取れるほどに、正気ではない。 そして一向に光を出さない左手と、どんなに力を入れても持ちあがらないヒノカグツチを見比べ続ける。 傍から見ているクーガーにも、哀れにすら思えるほどに必死にサイトは叫び続ける。 それはヒノカグツチが持ち上がらないという単純な事実に苛立っているだけではないようだ。 もっと別の、不合格通知から目をそらそうとしている受験生のような、そんな様子。 だがどうしてもその剣を振るうことが出来ない。 ――――我を扱うには、力及ばぬ……早々に立ち去るが良い…… 「黙れ! 俺は……俺は、ガンダールブなんだぞ……! ルイズの、虚無の使い魔の、伝説の――――」 その言葉を最期まで言うことはなく、後藤の振るった右腕によってサイトの首と胴体は離された。 ヒノカグツチを固く握ったまま、サイトは動かない。 ガンダールブでない、ただの人間の弱すぎる力では、ヒノカグツチはどうしようもなく重かった。 「二人目、だ」 ポツリと後藤は呟く。 その顔に充実感も嫌悪感もない。 ただ何かを確かめたように頷いているだけだ。 「さて……少しこちらも疲れたが、そちらはどうだ?」 「……」 「疲労しているように見えるがな……しかも、本調子ではないのだろう」 クーガーは考える。 後藤を倒せない手段がないわけではない。 自身の最速の手を使えば、恐らく後藤の息の根を止めることが出来る。 だが、それは諸刃の剣。 クーガーにも多大な、下手をすれば死に至るほどのダメージを与えるほどのデメリットがある。 ここでクーガーが倒れれば、どうなる。 かがみの遺体と立てた約束は、どうなる。 後藤を野放しにするわけにはいかない。 だが、止めるためには命を捨てて戦わなければいけない。 しかも、確実に倒せるわけではない。 クーガーの傷もひどいものだ。 考えれば考えるほど、仕切り直しが良いように思えてくる。 後藤もピンピンしているように見えるが、ダメージは受けているはずだ。 クーガーの蹴り、サイトの斬撃、斎藤の牙突を受けているのだ。 「仕切り直し……だ!」 クーガーはここから立ち去ることにした。 こなたを探し、他のかがみの知り合いも探す。 それを優先したのだ。 ラディカル・グッド・スピードはクーガーをたちまち遠くへと運んでいく。 後藤はそれを眺めるだけ、追うことはしない。 本調子ならば、追うことは出来たかもしれない。 だが、スピードを抑えられている今では追うのは少し辛い。 「速い人間だ……」 後藤はポツリと呟き、腹部に手を当てる。 そこはクーガーの蹴りと、斎藤の横薙ぎが当たった場所。 身体から悲鳴を聞こえるような気がする。 胴体への攻撃は可能な限りガードしてきたが、伝わってきた衝撃が強すぎたようだ。 特にあの牙突なる攻撃と、速すぎるクーガーの蹴り。 何度も食らったあの攻撃が痛い。 「……まあいい。食事と共に休息をとれば良いだけだ」 後藤は斎藤とサイトの死体へと近づき、ふと鼻をひくつかせる。 「だが、煙が邪魔だな……」 僅かに匂う遊園地の煙が後藤の気分を害する。 人間よりも獣に近い後藤は、未だに煙を上げる遊園地の近くでの食事は好まなかった。 後藤は斎藤とサイトの死体を肩に担ぎ、床に落ちた二つの頭部、二本の腕を拾う。 蛮刀は後藤には必要ないので、外そうとするが死後硬直か斎藤の気迫か、固く握った蛮刀は外れない。 腹の減った後藤は一先ず外すことをあきらめ、デイパックの中へと頭部と腕を入れ込む。 そして、脚をブレード状へと変化させる。 二人のデイバックを持っていこうかと思ったが、邪魔だと判断し放っておくことにする。 どうせ人間が食べれるのだからデイパックの中の食料に興味はない。 一先ず教会にでも行き、ゆっくりと食事を取ろう。 こうして後藤は嵐のように現れ、嵐のように去っていった。 バトルロワイアルが始まりまだ日があけていない。 にも関らず、後藤は既に四人もの参加者を手にかけた。 だが、まだ足りない。 まだ後藤は乾いている。 戦闘欲求と生理的欲求、そのどちらもまだ満たされていたわけではない。 行先の教会にも戦闘と食べ物があると良い、後藤はなおそんなことを考えていた。 ◆ ◆ ◆ 詩音が遊園地の騒ぎから逃げ、総合病院までたどり着き息を整えていた。 なんだったのだ、あの後藤とか言う男は。 分からない、精々が詩音の理解を超えていることが分かるぐらいだ。 手を刀のように形を変化させていた、そんなこと人間に出来るはずがない。 あんなのが大勢居るのだろうか、そうだとしたら詩音は考えを改める必要がある。 強い人間ではなくモンスター相手に生き残るのは、知恵が回るとは言えただの人間である仲間では厳しい。 早く、仲間を探さなければ。 そう思い、ゆっくりと深呼吸を何度かし、空を見上げる。 何処に居るだろうか、仲間は。 恐らく、悪知恵の働くあのメンバーならば大胆でいて見つかりづらいところに居るだろう。 悟史は……恐らく沙都子を探している。兄だと言う理由だけで。 そういう人だと思う。 ならそれらしい場所を探す必要がある、詩音がそう考えた瞬間。 「さぁって、とりあえず傷を……っとあらあ?」 黒いサングラスをつけ、ストレイト・クーガーはパンパンと手を叩きながら現れた。 この制服を貸してくれ、詩音に逃げるチャンスを与えてくれた男だ。 「いやー、ご無事でよかったお嬢さん。あ、そう言えばお名前は? ひょっとしてつばささん、こゆきさん、まなみさんの誰かだったりしまして?」 「……詩音、園崎 詩音」 「園崎 魅音さんですかー。俺はクーガー、最速の男ストレイト・クーガーです」 魅音、と。詩音はクーガーにそう間違えられて胸にズキッとした痛みが走る。 魅音と詩音。 園崎姉妹には、この二つの名前と姿と存在に様々な因縁を持っている。 詩音の例として、一つ挙げるとするならば。 園崎魅音として、北条悟史と出会ったこととか。 「『詩音』、です。魅音は双子の姉の名前ですから」 「あらら……これはこれは失礼しました」 詩音は同様を隠すように感情を押さえて言葉を発し、クーガーは真後ろが見えるのではないかと程にのぞけかえりながら笑いをこぼす。 だが、そのクーガーの笑いもどこかぎこちない。 クーガーの笑みがぎこちない、その意味をなんとなく詩音も察した。 恐らくあの斎藤と言う男かこなたという少女が死んだのだろう。 そして、目の前で人が死んだことに、その場から逃げる形になってしまったことが僅かに後悔しているのだろう。 恐らく正義漢の強い人間。 こなたは止められず、狂ったような言動をしていた平賀才人を死なせ、好感の持てた斎藤一も死んだ。 なおかつあの後藤と言う化け物を野放しにしている。 「いやあ、ここで会ったところ悪いんですがね。 俺はちょっと探しびとが居まして、少し応急処置をしてから行かしてもらいますよ」 そう言って、クーガーはサングラスをかけ直す。 そして、朝日の登り始めた外を見つめながら、ポツリと呟く。 「急ぐ理由も出来ましたしね……」 クーガーの脳裏によぎるのは己の中に絶対正義を持った斎藤一の姿。 その志は物騒ではあるが、揺ぎ無い物だった。 そしてその絶対正義に見劣りしない力を持っていた。 過去形で語らなければいけないことが非常に惜しい人物。 そう、そんな人物ですら死んだのだ。 あのモンスターと遭遇して。 後藤、そう名乗ったアレはモンスターと呼ぶに相応しい。 能力が凄まじいからではない、一切の感情の揺れを見せないあの様がモンスターと呼ぶに相応しいのだ。 恐らく斎藤とサイトを殺しただけでは止まらない。 もちろん、全力で後先考えずにやれば負けるつもりはない。 あんな文化の欠片もない生き物に負けなどはしない。 「どうします? どうやら貴方も人をお探しのようですから、一緒に行きますか?」 「……」 詩音は黒いサングラスをかけたクーガーを値踏みするように見る。 体格は良い、髪型はかなり奇抜、何かの制服と思える服を身に纏っている。 僅かに、ストレイト・クーガーについていくメリットはあるのか、考える。 殺し合いには乗っていないだろう。 もし乗っているのならば一人で逃げいている。 そう、一人で逃げいているのだ。 わざわざ詩音を拾う必要など一切ない。 そのことが決め手になったのだろう。 詩音はクーガーの差し伸べてきた手を取った。 「よろしくお願いしますよ、魅音さん」 やはり、名前は間違えたままだったが。 【一日目早朝/G-8 病院付近】 【ストレイト・クーガー@スクライド】 [装備]:葛西のサングラス@ひぐらしのなく頃に [所持品]:基本支給品一式、不明支給品(確認済み)0~1 [状態]:身体中に鈍い痛み、腹部に裂傷、疲労(大) [思考・行動] 1:傷を塞ぐ。 2:かがみと詩音の知り合い(つかさ、みゆき、みなみ)を探す。 3:こなたを正気に戻す。 4:緋村剣心の速さに興味。 [備考] ※総合病院の霊安室にかがみの遺体とデイパック(基本支給品一式、陵桜学園の制服、かがみの下着) が安置されています。 【園崎詩音@ひぐらしのなく頃に(ゲーム)】 [装備]AK-47(カラシニコフ銃)@現実、HOLY隊員制服(クーガーの物)@スクライド [支給品]支給品一式、AK-47のマガジン×9@現実、SEAL(封印)@仮面ライダー龍騎、 クマのぬいぐるみ@ひぐらしのなく頃に [状態]疲労(小)、若干恐怖と焦り [思考・行動] 1:クーガーと行動する。 2:悟史に会う。 3:仲間との合流、沙都子を優先。 [備考] ※皆殺し編、沙都子救出後の綿流し祭の最中からの参戦です ◆ ◆ ◆ 「いやあ、たまったもんじゃないよホントに」 泉こなたは長い髪を指で軽く梳かしながら、何度も後ろを振り向きつつ北へと向かっていた。 先程のゴトウと名乗ったモンスターのことを思い出す。 こなたが魔王レベルと感じた斎藤を殺し、なお自分の仲間であるサイトをも続いて殺した後藤はさながら大魔王と言ったところか。 ここで最初のこなたなら半ば自暴自棄になるか、ゲームバランスが圧倒的に狂ったこのゲームに怒り狂っていだろう。 だが実はそうではないと、今は分かる。 (ブイツーくんは最初に言ってたよね。 これは殺し合いだって、最後に一人だけ生き残るんだって。 つまりとにかく人を殺せばいいってわけじゃないんだ。 他のプレイヤーが殺し合うのを期待しながらー、私みたいな奴は武器を集めればいいんだ。 他にもサイトとチームを組むとか、そういうのでも良いかな?) なんとなく、このゲームの基本攻略法がこなたにも見えてきた。 必ずしもモンスターは倒さなくても良い。 恐らくレベルという概念がなく、基本ステータスは不動で武器依存のゲーム。 強い敵には腹に一物を抱えながらチームを組んで戦う。 とにかく立ち回りが優先されるゲームなのだ。 「さ、じゃあ早速武器屋へ直行ー! 追い剥ぎスキルは皆にあるみたいだから、それで誰かから奪ってもいいけどねー!」 【一日目早朝/F-8】 【泉こなた@らき☆すた】 [装備]:女神の剣@ヴィオラートのアトリエ [所持品]:支給品一式、確認済み支給品0~2個、ルイズの眼球、背骨(一個ずつ) [状態]:健康 [思考・行動] 1:優勝して、白髪の男の子にリセットボタンをもらう。 2:とりあえず一旦休む。 ◆ ◆ ◆ ロロは辺りを見渡しながら僅かに舌打ちする。 理由は単純、この遊園地に血の臭いがしたからだ。 幼いときよりギアスの力を用いて人を殺し続けたロロには分かるのだ。 血の臭いと、人が死んだ空気。 それを感じ取ったロロは苛立つ。 単に人が死んだことが許せないのではない、ロロはそんな熱血漢でも正義を振りかざす人間でもない。 兄であるルルーシュが危険に会ったかもしれないことと、それを問いただす相手すら居ないことにだ。 やはり次元と会話をしながら動いたことで時間を取ってしまった。 しつこくルルーシュとV.V.の情報を手に入れようと声をかけ続ける次元を煙に巻く方法を考えていることで、歩みが格段に遅くなってしまったのだ。 もしも、早くここに辿りついていたらルルーシュの情報を手にいれることが出来たかもしれないというのに。 「血が……まだベトベトだ。ひと足遅かった、ってところか」 「そうみたいですね……死体はないようですが」 事件現場を検分する警察官のように、周囲を見渡しながら二人は歩く。 僅かに歩き、隠すようにポツリと置かれている二つのデイパックに次元とロロの目に入る。 そして、燃えるような赤で染められた剣が地面に突き刺さっている。 ロロは慎重に剣へと近づき、引き抜こうと力を込める。 「くっ……! 深く突き刺さってるのか?」 だが、ロロの腕力では持ち上げることが出来なかった。 その様子を見た次元が近づいてくる。 「どうした、抜けねえのか?」 そう呟きながら、ロロを押しのけるようにして次元は剣の前に立つ。 そして、突き刺さった剣の柄を握り、思い切り引き抜く。 「ふん! ぬんぬんんぬんんん……!!」 次元はがに股に足を開き、中腰の状態で力を込める。 ロロとは違い、長時間力を込めるが一向に引き抜ける気配がない。 それどころかピクリともしない。 ここで諦めても良いが、この剣はなにか次元とロロの心をくすぐる。 次元のお宝を求める心と、ロロの兄を求める心をだ。 直感的に次元はこの剣がお宝だと判断していた。 同じくロロも理論とは別のところで、この剣が強大な力を持っていることを察した。 これをルルーシュの元へと持って行けば、何かしらのプラスとなる。 その時ルルーシュはロロを褒めるだろう。 それを考えると、僅かな浪費ならば裂いても良いと思った。 「こいつは無理だぜ……ったく、どうなってやがったんだ。大して深く刺さってないっていうのによ」 次元は全く抜ける気配のないヒノカグツチを蹴りつける。 ロロとしてはヒノカグツチに興味を抱いていたが、これ以上時間を掛けるのも ――――我は魔剣ヒノカグツチ……天津神ヒノカグツチの力が込められし剣なり…… 「……次元さん、なにか言いましたか?」 「坊主じゃねえのか?」 突如響いた声に、ロロと次元は顔を合わせる。 そして、もう一度ロロは剣に手をかけ、思い切り引き抜く。 ――――我を引くには力及ばぬ……早々に立ち去られよ…… もう一度、次元とロロは顔を合わせる。 そして二人の頭に、まさか、という考えが過ぎった。 先程の声、それは剣が喋っているのではないか、という考えだ。 あり得ないとは思うが、剣が言っていると解釈すれば意味の通じる言葉ではあるのだ。 次元とロロは興味が惹かれるが、一向に抜ける気配の見せない剣に何時までも気を取られている暇はない。 次元はルパンと五エ門を、ロロはルルーシュを探さなければいけないのだから。 「さぁて、これからどうするかねえ」 「……」 ロロは何を言うでもなくデイパックを背負う。 そして、ロロが次に二個目のデイパックを取る前に次元が拾う。 次元は遠慮も無しにデイパックの口を開けて中身を探り、その中からまずライターを見つけた。 その瞬間、『これはもしや!』と次元の心は期待に染まる。 もはや中身を全てを出す勢いで探っていき、お目当てのものを探り当てる。 それはロロが取った剣よりも、いまの次元にとっては価値のあるもの。 それは煙草。 バージニア・メンソールと言う次元の嗜好からは外れているが、煙草は煙草。 次元は上機嫌に煙草へと口をつける。 「……兄さんどころか人っ子ひとり居ませんね」 「ああ、そうだな」 ふぅー、っと煙を吹かしながら次元は答える。 その目は長い前髪で見えないが、先程よりも浮かれているように見える。 ロロは考える。 これでルルーシュへの手掛り、というよりも目標らしいものもなくなってしまった。 「次元さんはこれからどうするんですか?」 「どうもしねえよ。俺はルパンと五右衛門の野郎を探すだけさ」 本当に美味そうに煙草を口にしながら次元は答える。 (兄さんが何処に居るか分からない以上……ここは手分けして探してみるべきなのかな?) ロロはふと手元のメモを思い出す。 前原圭一なる人物が書いたメモと次元とは順番が違った名簿。 ルルーシュならば、何かしらの見当をつけるかもしれない。 「次元さん、もし兄さんと出会ったらこのメモを渡してくれますかね」 「……なるほど、別行動を取るってことか。だけどよ、俺がわざわざそんな使いっ走りになる義理はねえよな」 「利益が欲しいんですか」 そういうことだ、と笑って次元は短くなった煙草を吸う。 新しい煙草を出せば良いものを、とロロは思う。 「……V.V.のことを、知っている限り話しますよ」 「話が早くて助かる」 「それにこのメモの情報も兄さんなら察することが出来ます。 だいたい、僕も貴方の知り合いを探すってことでいいでしょう」 「まー……構わねえな。あくまでついで程度だぜ?」 次元は思ったよりも気楽に返事をする。 煙草を手にいれたからか、それともロロとはそれほど長いコンビを組むつもりはなかったのか。 いずれにせよ、これからはまた手探りでルルーシュを探すことになった 「第三放送前後に……水族館で。会ったらそう伝えてください」 「おうよっと……」 次元は完全に短くなった煙草を地面へと落とし、革靴で踏みつぶす。 そして、もう一本煙草を取り出す。 普段のマールボロとは違う、女性向きの口当たりの良さを重視した物。 たったの五箱では一日半と持たないが、何も無いよりは遥かにマシだ。 次元はバージニア・メンソールを口にする。 「甘いなぁ」 ふぅーっ、と、煙を吐きながら次元はつぶやいた。 【一日目早朝/G-10 南西部】 【次元大介@ルパン三世(アニメ)】 [装備]レミントン・デリンジャー(2/2)@バトルロワイアル [支給品]支給品一式×2、水鉄砲@ひぐらしのなく頃に、庭師の如雨露@ローゼンメイデン、レイピア@現実、 前原圭一のメモのコピー@ひぐらしのなく頃に、知り合い順名簿のコピー、 バージニア・メンソール×五箱(四本消費)@バトルロワイアル、 北条悟史の金属バット@ひぐらしのなく頃に、確認済み支給品0~1個 [状態]健康、満腹 [思考・行動] 1:V.V.を殺して、殺し合いを止める。 2:ルパン達を探す。 3:ロロを完全には信用しないため、ロロから与えられた情報も半信半疑。 4:甘いが……美味い。 [備考] ※庭師の如雨露をただの如雨露だと思っています。 ※ギアス世界の情勢を知りました(ただしギアスについては知りません) ※ギアス勢の情報を入手しました、スザクのみ危険人物だと教えられています。 【ロロ・ランペルージ@コードギアス 反逆のルルーシュ(アニメ)】 [装備]サバイバルナイフ@現実 [支給品]支給品一式×2、前原圭一のメモ@ひぐらしのなく頃に、不明支給品0~1 カツラ@TRICK、カードキー、知り合い順名簿 三村信史特性爆弾セット(滑車、タコ糸、ガムテープ、ゴミ袋、ボイスコンバーター、ロープ三百メートル)@バトルロワイアル [状態]健康、満腹 [思考・行動] 1:一刻も早くルルーシュと再会する。 2:1を達成後、ルルーシュを守り、脱出を目指しているのなら協力する。 3:ルルーシュの役に立ちそうな参加者は生かすが、邪魔になりそうなら殺す。 4:竜宮レナ、園崎魅音は発見次第殺害、残りのひぐらし勢は警戒。 5:ギアスの使用はできるだけ控える(緊急時は使う) [備考] ※ルパン勢の情報を入手しました。 ※警察署内にはカップ焼きそば@仮面ライダー龍騎がたくさんあります。 ※G-10南西部にヒノカグツチ@真・女神転生if…が突き刺さっています。 【ヒノカグツチ@真・女神転生if…】 こなたに支給された、赤い色合いをした最強の剣。 攻撃力255、装備すれば力+5と運+2の効果がある。 男女ともに扱えるが、一定以上の力と体力がなければ持つことは出来ない。 ◆ ◆ ◆ 眠い……眠くてたまらない…… サイトの頭の中に占めていたのはそれだけだった。 妙なほどに頭がボォーっとして、思考が働かない。 ただ体の下に広がる温もりだけを求めていた。 「……さい……なさい!」 故にどこか懐かしい、聞き覚えのある声が聞こえてきても反応しない。 ただただ、温もりだけを求めて…… 「起きなさい! このバカ犬!」 しかし、強制的に温もりを取り上げられおまけに頭蓋が潰れるような衝撃に襲われる。 「いってぇ!?」 先程までの眠気は吹っ飛び、ずんずんと頭の旋毛から広がる痛みに目から涙を浮かべる。 だが、次にサイトは愕然とする。 先程までサイトが生まれ故郷である地球らしき場所に居たはずなのに、今は西洋風の一室に居る。 藁を敷いた簡易な布団に寝転びながら、頭を抱える。 「早く準備をしなさい。使い魔がメイジを待たせるんじゃないわ」 「………………ルイズ?」 そこには、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール、サイトの正真正銘の『ご主人様』が立っていた。 ネグリジェ姿で、生足を晒して、幼さを残しながらも色っぽい鎖骨を晒して。 「な、なんでその姿で……!?」 「……使い魔にどんな格好を見られても恥ずかしくないわよ」 ルイズは僅かに怒りを顔に染めながら、呆れたような声で答える。 その返答に、おかしい、とサイトは思う。 ルイズはこんな堂々と艶やかな姿を見せはしない。 そうだ、それこそ最初の出会ってばかりの頃ぐらいしか――――。 「……夢?」 サイトの頭によぎる。 もし、今の今までが全部夢だったとしたら。 今までのルイズとの蜜時も、あの殺し合いのことも。 全てが夢だったのか? 「さっさと準備しなさい、使い魔がメイジを待たせるんじゃない!」 ――――ガリッ 「ああ、分かってるよ! 俺のご主人様!」 ふと、雨でもない上、室内だというのにサイトの頭に粘ついた異臭を放つ液体が落ちてきた。 だが、サイトは何の反応も示さない。 目の前にいるルイズへと犬のようについていく。 その液体が身体を溶かしていこうと関係ない。 ルイズの五体が溶けきっていようと関係ない。 目玉が飛び落ち、髪が抜け落ち、指がちぎれ、腕の関節がめちゃくちゃに曲がり、舌がなくても。 サイトには関係ない。 ――――ポリッ 自身の目もこぼれ落ち始める。 そこでようやくサイトは動揺する。 目がなければルイズを 恐らく脚もなくなるのだろうな、とサイトは思う。 だが、どうでもいいことだ。 ――――グシャ、ムシャ 何故なら、サイトの目の前にはルイズが居るのだから。 「ルイズ……」 「なによ」 「やっぱりお前、可愛いよな」 ――――ゴクン。 【斎藤一@るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 死亡】 【平賀才人@ゼロの使い魔 死亡】 【一日目早朝/F-9 教会】 【後藤@寄生獣】 [装備]無し [支給品]支給品一式、不明支給品0~2(未確認)、ヴァンの蛮刀@ガン×ソード [状態]疲労(大)、空腹(小) [思考・行動] 1:食事を取り、少し休憩。 2:強い奴とは戦いたい。 3:泉新一を殺す。 4:田村玲子が本物なら戦ってみたい。 [備考] ※参戦時期は市役所戦後。 ※後藤は腕を振るう速度が若干、足を硬質化させて走った際の速度が大幅に制限されています。 ※E-10 北部に空の寸胴鍋が落ちています。 【ヴァンの蛮刀】 サイトに支給された、ヴァンの愛刀。 単純な剣としてではなく、鞭のようにしならせることが出来る。 ダン・オブ・サースディを呼ぶ際に用いる武器でもある。 時系列順で読む Back Ultimate thing(前編) Next みなみ × 南 投下順で読む Back Ultimate thing(前編) Next みなみ × 南 072 Ultimate thing(前編) 後藤 087 がるぐる! 泉こなた 平賀才人 GAME OVER 斎藤一 園崎詩音 092 adamant faith ストレイト・クーガー 068 二人の黒い殺し屋 次元大介 091 次元大介の憂鬱 ロロ・ランペルージ 101 嘘か真実か